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国登録有形文化財(建造物) 旧田辺半太夫家住宅(若狭国吉城歴史資料館)
若狭国吉城歴史資料館(旧田辺半太夫家住宅)全景[その他のファイル/95KB]
平成29年11月17日(金曜日)に国の文化審議会が開催され、同審議会文化財分科会の審議・議決を経て文部科学大臣に答申され、平成30年3月27日(火曜日)、官報告示を経て登録文化財原簿に登録されました。
今回の登録により、美浜町では初めての国登録有形文化財(建造物)になります。
旧田辺半太夫家住宅座敷部(佐柿町奉行所座敷)[その他のファイル/42KB]
国登録有形文化財とは
正式名称:登録有形文化財建造物制度
平成8年(1996)の文化財保護法改正により創設されました。重要文化財等に指定されている一部を除き、保護対象となりにくかった近現代建造物の保護を目的とし、重要文化財指定制度を補うものとして、より緩やかな規制のもとで幅広く保護の網をかけ文化財として保護するため、「指定」ではなく「登録」という形で制度化されたものです。
登録された建物
登録名:若狭国吉城歴史資料館(旧田辺半太夫家住宅)
所在地:美浜町佐柿25-2
所有者:美浜町
年代:江戸時代後期(平成10年解体、平成21年移築再建)
特徴:桁行6間半(12.89m)×梁間5間余(9.88m)、切妻造、桟瓦葺の主屋部と、桁行4間余(8.34m)×梁間5間余(10.40m)、入母屋造、桟瓦葺の座敷部からなります。主屋部は、江戸時代後期に現在の美浜町佐田に建てられた大庄屋屋敷であり、太い柱や梁は、大型農家の様相を今に伝えています。座敷部は、主屋の右手に別棟でつながり、表玄関を構える3室の座敷や縁で構成されます。床の間と付書院を備えた書院造りで、壁はベンガラ仕上げの赤壁となっており、格式高い趣を残します。小浜藩の佐柿町奉行所の座敷を明治維新後に移築したものと伝わり、資料館が建つ佐柿町奉行所跡の地に百数十年ぶり帰還しました。
田辺家は代々、山東地区の大庄屋を務め、戦国末期の当主である5代目半太夫安次は、国吉城主粟屋越中守勝久に与して国吉籠城戦を戦い、隠居後にその戦いの様子を『国吉城之記』にまとめました。江戸時代を通じて多くの写本が作られ、軍記『国吉籠城記』として世に広まりました。
ご案内
時間 | 若狭国吉城歴史資料館開館時間中(9時から17時。12月から3月は10時から16時半) |
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場所 | 若狭国吉城歴史資料館正面 木造棟 |